住宅建築家のフィールドノート

住宅建築家「Y」が日常のなかで感じる話です。

WORKs

PINE RAMBLING 邸

 家人の開放したい空間と閉ざしたい空間が交錯しながら回遊する平面プランは秀逸。ツーバイフォー高耐久モノコック木構造。自社基本設計・構造設計・施工まで一貫。耐震等級3・省エネルギー性能等級4を取得する基本性能を確実に担保する。回遊する動線は空気の流れも循環させパッシブ設計を実現するため、遮熱通気屋根工法を採用。建図宮崎が得意とする「堅牢な構造と優しい空間デザインの融合」を実現する。
住宅建築家のフィールドノート

「家」とは?

先ず、人間は動物界ではかよわい。裸で森に一夜を過ごすことさえ心許ない。そんな弱い人間がなぜ過酷な自然界を生き抜けたのか? それは集団を形成できたからに他ならない。 人間は意思を持ち、相互疎通を図り、集団によって狩猟し、やがて生産し、蓄え、外敵から守り、文明をつくるに至った。 家族は人間社会を構成する最小の単位である。 社会学的には世代を越えて連続する家族集団の連鎖そのものをいうらしく、 必ずしも血縁である必要は無く、文化的な繋がりを継承するものと言えるようだ。 長い歴史の中、人間は家族単位で安住の地を探し続けてきた。それぞれの家族が移動する理由は様々としても、安住の条件を考えその土地の環境と照らし定住を決意した事は現代と差異はない。 環境条件の整った土地地には その他の家族にも同様で定住者は増えていった。 同じ環境を望む家族同士が複数定住したならその地域単位で平等に共通の資源を得、地産地消によって同一の価値観を育むことになる。 食料は狩猟採集から農耕へと移行し、農耕は食の安定をもたらし、安定は未来への継続の欲望を産む。 やがて人間は食料の継続的安定化のために、農耕の拡大と備蓄を目的とした集団を形成する。 豊かな食料をもたらす整った土地は、度々他の集団から収奪される。その為に武器を準備し、建築技術を持って区画される事となる。 全ては家族を守るための行動である。 日本にも「安堵」という言葉があるがこの語源は鎌倉時代より武士が領主から戦果の褒美として土地を分け与えられ、そこに垣根を立て安心して生活する事を指していた。 現代では国という規模まで発達し国際連合という統一ルールに従って共存共栄を目指している。 それぞれの国には得意な分野があって、農業が得意な国、工業が得意な国、商業が得意な国あることは周知の通りである。 現代社会は貨幣経済に変わり、人間の価値は社会を構成する要素となった。 産業革命により交通手段の発達で距離が縮まり、情報革命により時間が短縮された。 思考は複雑化したが人間の求める価値観は変化していない。 地球・自然・人間・社会・国・県・市・町・近隣 「家」とは、集団またはあらゆる不特定要素が突発的に降りかかる社会と、 家族を物質的に区画することで安全を担保し、家族の精神性の平静と継承を図ろうとする空間なのである。
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デンマークの「HYGEE」から学ぶ、素敵なおうち時間の過ごし方

コロナによる外出自粛が長期化する今、「HYGEE」的観点から、少しでもおうちで過ごす時間が心地のよいものになれば…とご紹介いたします!
WORKs

ツーバイフォー住宅ってどんな住宅ですか?

先日MRT放送の朝の番組に少しだけ出演させていただきました。2分という枠で、端折らなければならなかった思いを少しだけ追記してテキストで起こしなおしました(^^) MC 東日本大震災から9年防災について意識が高まる中、2×4住宅が注...
住宅建築家のフィールドノート

設計者の仕事

設計者の仕事はまず命を守ること 『建物の安全を確保すること』これにつきます。 なんで改めて、こんな当たり前の事、書かなきゃいけないんでしょう。 何故だと思います!?よ―ーく聞いて下さいね。家建てた人は見ない方が...
住宅建築家のフィールドノート

住宅デザインのスタイルと培われるアイデンティティー

住宅のデザインはアメリカで確立した。  アメリカは世界中の移民を受け入れ世界中の建築様式に沿ったデザインを実物として具体的に比較する事が出来たからである。  日本語で「スタイル」と聞くと個人的なデザインのように思いがち...
住宅建築家のフィールドノート

シアトルの街並みに自然と建築物の調和はカラーリングだけでも、可能であることを知る

湖と森が隣接するシアトルの近代史は19世紀中頃の英国の産業革命と同じくする。今では全米屈指の住環境を備えた街にボーイング、グーグル、スターバックス、アマゾン・・・etc。世界に名だたるインテリジェンス企業が本社を置く。...
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地震に自信あります?

設計者に問いたい。「自分が設計した建物が熊本地震でも壊れない自信がありますか?」皆、不安なことだろうと思う。特に木造のベテランほど不安な筈。何故なら、木造の耐震基準は1950年から義務化され、1971年(昭和46年)・...
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フランク・L・ライト の 帝国ホテル から エントランス の 作り方を学ぶ

[軒の高さ]ずっと行きたかった場所にやっと行く機会が持てた。これで国内にあるフランク・ロイド・ ライトの建築で見学できる三つ全てを制覇したことになる。3つのライトの建築を訪れて誰もが気になるのは、明らかに高さの低いエント...
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木ネジってどれくらいの力に耐えられるのかな?

編集|削除 長さ65mmのコースレッドを木材に打った時の引き抜き耐力ってどのくらいあるのか気になって調べようとしたら、北海道立の林産試験場の報告があって計算したら、SPF材で70.39kgになったんだけどあってるのかな?この結果から...
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