別の方向からみてみる?

昨年 本屋大賞に輝いた『告白』という本が私の予想通り(笑)映像化されるそうだ。
まあ文章や展開が明らかに映像化を意識して書いてあったので予定通りだったのかもしれない。
内容は自殺した中学生の親である女性教師がその復讐の為にやった行為の告白から話が始まるのだけれど、
一小節ごとにその事件にかかわった子供や関係者の目線で事件を追っていくというスタイルで、物事の多面性を見る面白い小説だった。

今月初め日向の小学校にミカンの苗木を植えた男が【威力業務妨害容疑】で逮捕され、現在も拘留されている。
入学式前に子供の気持ちを踏みにじる卑劣な行為に写ったこの事件。
よく中身を知ると、この男だけを責める気にはなれない。
事件当日の朝、出勤してきた教頭に作業(?)を 呼び止められた男は
「ごめんなさい、学校に恨みはないんです。自分はこれで(ミカン)で生計を立てていくつもり、一年ほどして成長したら収穫にきます。」と言い残して立ち去ったそうだ。

事実としてこの小学校のグラウンドになっている土地の所有者は、男の死んだ実の父親名義で 
現在も登記簿にも記載されており、2008年までこの男が固定資産税を払っていたそうだ。(2009年課税に気づいた市が課税をやめた)
どうも大正時代、尋常小学校が高等学校を増設する、5人の地権者と話し合いを持ったが決別、
他にも数名(’いるんかい)の名義の土地がグラウンドとして使われているそうだ。
市側に、売買契約書等の証拠はなく、話合いがあった記録しか残っていない。
対して別の所有者は地域住民が書き残した100平方メートルの買い取り金額に大きな差が生じ、交渉が難航している様子が文章で残っている。
教育委員会は、面積、地目、金額、印鑑、署名がなされた書面があったと説明しているが市には残っておらず「1963年の火事で焼失したようだ」と説明し
【事業施工記録】を証拠として警察に提出ている。(そんな古いのよくとってましたね)

事実だけみると、当時の地元の政治家か顔役かなんか出てきて
『まあまあ、後から話はちゃんとつけますから、ここは子供たちの為に協力してもらうってことで、私の顔で一つ穏便に・・・。』とか何とか うやむやに工事始めちゃったんじゃないかって気がする。

この男性、20年ほど前から市に交渉はしていたそうだが担当者が二転三転、話し合いには至らなかったそう。
逆に市側は今回、所有権確認の訴訟を起こすという。

所有者には長年税金を払っていた事実と、法務局に所有権の登記もある。
他にも同様の地権者がいる。
土地の権利書でも出てくれば別でしょうが、今のところ市が主張する方に不利がありそうですがねえ。

さてさてどうなる事やら。
59歳のこの男性、『地元の子供たちの為に言うに言われず我慢してきたのに、なんでこんななっちゃたの・・・。』
 なんて考えてたりしてたら、拘置所の中の男性に同情しちゃいます。

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